大検に替わる高認という制度

高認受験の資格

みんなが受けられるようにと、厳しい資格は設けられていません。

素晴らしい制度の高認ですが、必要そうな人なら誰でもこの恩恵を受けられる ようにとかなり開放的な間口となっています。 多くの人が受けられる、これが高卒認定を普及させるのにも重要ですし、とても 良い発想で考えられていると思います。 これがもしも高校を中退した人の2%しか受けられないほど厳しい受験資格と なっていたら、せっかくの素敵な制度も利用者の数は少ないままで、「このおかげ で人生をやり直せました、ありがとう」とお礼を言う人もあまりいなかったでしょう。 良いものはみんなが使えるように、ということなのでしょう。 1つめの受験資格は年齢ですが、あまりに若すぎると大学受験をしてはいけない と判断されるのでこれは納得ですね。 もしも年齢制限がなかったらどうなるのか、天才少女や天才少年とチヤホヤされる 6歳や8歳の子供が高認を受けられてしまうことになります。 飛び級で大学に入学するIQ140の天才、そんな有名人はアニメの中でなら 何人も存在しますが現実世界ではあまりいませんし、それを望む天才少年もそう いないでしょうが、何歳でも高認を受けられるようならきっと飛び級の制度も 見直されて、10代で4年大学を卒業する生徒もたくさん出てくるでしょう。 もともと高校を中退したような人を応援するための制度ですし、本来の役目から 大きく逸れてしまうことになるのでこの年齢制限は適切だと思います。 6歳で高認に合格した、そんな天才がいたとしたら近所でちょっとは話題に なりそうですが、普通に中学校や高校に通ってから大学受験をすればいいだけ ですしあまり意味はないのです。 どのように定義されているかですが、高卒認定を受ける年度内に満16歳になる 人物、それが受験資格となっています。 受験日ではなく年度内であればいいので、3月31日までに満16歳になれる 自信があれば受けられることができます。 上限はとくにありませんので25歳でも27歳でもオッケーですし、もっともっと 老けていても門前払いをされることはありません。 60歳になったばかりの男性でも63歳にもうすぐなりそうな熟女でも、高認 にチャレンジすることはできるので、親子三代に渡って一緒に受験して合格する ことを目標にする家庭があってもおかしくはありません。 もうひとつに受験資格、それは高校卒業資格がないことです。 つまり学歴に高校卒業が含まれていない人でなければ高認を受けることは不可能、 1度でも高校を卒業した過去を持つのなら諦めて下さい。 そんな人なら高卒認定を改めて手に入れる必要はありませんし全く無意味な ことなのですが、この規定がなければ受けようとする奇特な方も少なからず出現 するのでなければならないルールなのです。 就職のためとかではなくとにかくいくつもの資格を欲しがる資格マニアとか、 暇つぶしの感覚で、力試しで、といった理由で受けようとする人が続出するのを 防止するためにこの制限もあるのでしょう。 本気で大学受験をしたいと考える高校中退者にはなんの障害にもならない条件 なので、これがあっても困る人はいないしいいルールでしょう。 ちなみに高校を卒業していなければいいので、中学校を卒業していない人でも 高卒認定に挑戦することは可能です。 そして高認に合格すれば、中卒認定にも受かった扱いになります。 高認の受験資格はたったのこれだけなので、必要としている若者や若くない人 には簡単にクリアできるでしょう。 敷居が低いからみんながチャレンジしようと思えるわけですし、試験内容はそう 簡単ではありませんがやる気のある人を弾くような制度ではありません。